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住宅取得資金贈与の税金対策なら、共有名義という選択肢もある ※2018年11月更新/消費税アップ後一定期間は贈与税非課税枠活用が最も有利です~

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こんにちは、愛知・岐阜の注文住宅&リフォーム 長久手Studioです。
住宅建築のプロが納得できる家づくりのヒントをお話しするこのブログ。
今回のテーマは『住宅資金贈与の税金対策』、中でも意外と知られていない「共有名義」というやり方のメリット・デメリットをご紹介します。

※2018年10月 消費税アップ決定に伴う贈与税非課税枠の大幅拡充により内容を更新。2019年4月1日~2020年3月31日の契約且つ贈与額2500万円までなら贈与税非課税枠の利用が最も有利です。2500万円以上の贈与を受ける方(たぶん多くないはず)を除いて本記事は非課税枠拡充策の活用がどれほど有利なのかを確認するためにご覧ください。なお2021年4月1日以降は贈与税非課税枠が従来の700万円に戻るとされており、その際は本記事の方法が再び有効になります。

家づくりを考え始めた頃にいちばん不安なことといえば、
やっぱりお金!!!ですよね。
人生最大の買い物だから失敗したくないのはもちろんだけれど、
そもそもいったいいくら払えばどんな家が手に入るんだろう????
住宅ローンはいくらまで組めて、月々の返済はどのくらいになるんだろう????
一生に一度の家づくりではすべてが初めてのことばかりで、見当もつきません。

お金は生活の基盤ですし、これからの長い人生がかかっていますから、心配になって当然です。
そんなときにご両親から「少し援助しようか」と言われたら、こんなありがたい話はありません!
素直に飛びついてしまいましょう。
当社でも親御さんから資金援助を受けられるお客様は結構いらっしゃいます。

でも、たとえ親子でもお金などの財産をもらったら税金がかかってしまいます
贈与税です。
今回は賢く節税してご両親のお金を活かすために、まずは贈与税の基礎控除と非課税枠について確認しましょう。
そして後半では共有名義という方法を取り上げて、相続時精算課税制度との違いも考えます。

 

贈与税の基礎控除と非課税枠

贈与税の基礎控除額は年間110万円です。
つまりもらったお金(財産)が年間110万円までなら贈与税はかかりません。
これは住宅資金に限らない、贈与にまつわる基本的なルールです。
まずこれを覚えておいてくださいね。

次に110万円を超えても、もらうお金が住宅資金なら一定の金額までは税金がかからない「非課税枠」があります。
非課税枠は2019年3月31日まで700万円(一般住宅の場合)。
消費税アップに伴う住宅購入への影響を考慮し2019年4月1日~2020年3月31日のあいだに消費税10%で契約した場合は非課税枠が2,500万円まで拡充されます。(※2018年11月5日更新/消費税アップに伴う住宅取得支援策はコチラをご覧ください)

一定の基準を満たした住宅とは耐震性・省エネ性・高齢者配慮対策のいずれかが優れた住宅のことで、それぞれ基準が決まっているほか、実際の手続きの際にはそれを証明する書類が必要です。
詳しくは国税庁の資料をご確認ください。

ここまでの内容から言えることは・・・
消費税アップ前2019年3月31日までの契約なら親御さんからの援助が810万円まで(基礎控除110万円+非課税枠700万円)、2019年4月1日~2020年3月31日までの契約ならなんと2610万円まで(基礎控除110万円+非課税枠2500万円)贈与税がかかりません(いずれも一般住宅の場合)。
多額の贈与を予定されているなら、この枠を上手に使いたいですね。
なお2020年4月1日以降は段階的に非課税枠が縮小されること、また非課税枠の適用を受けるためには申告が必要なことには注意してください。

さて。
実はこの記事、最初にアップしたのは2016年11月です。
当時、以降の内容は非課税枠700万円の場合を想定して書いていました。
非課税枠が2500万円もあればこれを優先的に活用するに越したことはありませんし、ほとんどの方はそれで事足りるはずです。
よって、以降の内容は拡充された非課税枠利用がどれほど有利なことかを確認する意味で敢えて修正せず残しておきますので、そのようにご覧いただければと思います。
もちろん、2500万円以上の贈与を受ける場合および2020年4月1日以降に非課税枠が段階的に縮小されてからは再び意味のある内容になりますのでぜひ参考にしてください。

 

不動産の「共有名義」ってどういうこと?

※以下は贈与税非課税枠700万円の場合。消費税アップに伴う非課税枠拡充期間はそちらの利用を優先的に検討してください。

810万円までなら贈与税ゼロだとわかりましたが、それを超えて資金援助を受ける場合はどうしたらいいのでしょう?
相続時精算課税制度を検討される方も多いようですが、親御さんとの共有名義にするという方法もぜひ一度検討していただきたいと思います(相続時精算課税制度ってナニ!?ってなりますよね。後で解説しますので少々お待ちください)。

でもその前に共有名義ってどういうことなのか、確認しておきましょう。

共有名義とは、家が完成した後の不動産登記の際に「複数の人が所有権を持つ」と登記することです。
ご夫婦で共有名義にされることはよくありますね。
このとき、それぞれの持ち分は出資した金額によって決まります。
例えば3,000万円の家を建てるのに、ご主人が2,000万円、奥様が1,000万円を出したとしたら、この家の所有権は3分の2がご主人、3分の1が奥様ということになります。
ご夫婦で共有名義にした場合のおもなメリット・デメリットはこんな感じです。

メリット
・住宅ローン控除が2人分受けられる。
・住宅売却時の特別控除が2倍受けられる。
デメリット
・一方が退職した場合などに他方が2人分の住宅ローンを支払ったら贈与とみなされ、贈与税の対象になる。

このあたりの詳しい話はまた別の機会に取り上げることにして。
次に、親御さんからの資金援助の際に共有名義を検討してほしい理由を相続時精算課税制度と比べながら見ていきましょう。

 

資金援助を受けたとき、共有名義にするメリット

※以下は贈与税非課税枠700万円の場合。消費税アップに伴う非課税枠拡充期間はそちらの利用を優先的に検討してください。

話をわかりやすくするために、具体的な例を考えてみましょう。

住宅の建築費総額 3,000万円
頭金なし
親御さんから1,500万円の資金援助を受ける

 

こんな状態です。%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%9501-jpg-1
前半でお話ししたように810万円までは課税0円で贈与としてもらうことができますから、素直にもらってしまいましょう。
こうなりますね。

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親御さんからの援助金のうち、贈与税の基礎控除+非課税枠を超えた690万円をどうするかが問題になってきます。
普通に贈与税を支払うとしたらこうなります。

贈与額690万円の場合の税率 30%
控除額 90万円 ※税率と控除額の詳細は国税庁のホームページをご覧ください。
つまり 690万円×30%―90万円→117万円

援助してもらった1,500万円のうち117万円を贈与税として納めることになります。
感覚的には「結構な金額だな~」と思ってしまいます。

では共有名義にしたらどうなるんでしょう?
贈与を受けた810万円分は建て主さんの名義になり、資金援助の残り690万円分が親御さんの名義になります。

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わかりやすいようにブロックを並べ替えてみました。
黄色とオレンジが建て主さんの名義、青が親御さんの名義(=所有分)です。
贈与税を払って贈与を受ければ青い部分も建て主さんの名義になりますが、敢えてこの状態のままにするのが節税のポイントです。

この状態、つまり共有名義なら贈与税はかからないんです!

だって贈与してませんから。
先ほど計算した117万円を納める必要はありません。
比べてみるとこんな感じです。
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なんだかトクした気がしませんか?

 

共有名義にしたときのデメリット

この方法にはデメリットもあります。
まず、親御さんの所有分については、親御さんに不動産取得税や固定資産税の納付義務が生じます。
親御さんの負担になってしまうので、共有名義にしようと思ったら事前にきちんと相談しておきたいところです。

もうひとつの心配は相続が発生したとき。
親御さんの所有分は相続の対象になりますが、兄弟などほかに相続の権利を持つ人がいる場合、必ずしも親御さんが所有していた分が建て主さんのものになるとは限りません。
この点については、遺言書をつくるなど生前にしっかり準備しておくことが肝心です。

 

相続時精算課税制度と比べてみよう

ところで、贈与税を節税する代表的な方法として相続時精算課税制度があります。
これは親から子にお金や財産を提供する場合に、贈与ではなく生前相続だとみなす制度です。
住宅資金に限らず、生涯で合計2,500万円まで非課税になります。
ただし「相続時精算」という名前の通り、非課税枠が適用されるのは相続が発生したときです。
相続が発生するまでは、贈与を受けたら毎回きちんと贈与税を払わなければいけません。
そして最終的に相続が発生した際に、①生前に受けた贈与と②親御さんが亡くなってから発生する相続分の合計金額(①+②)を対象に相続税を計算し、生前贈与のときに納めていた贈与税と差し引きした差額の相続税を納めることになります。
差し引きした結果によっては、納めすぎた税金が還付されることもあります。
このときの非課税枠が2,500万円というわけです。

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「こっちの方がおトクじゃない!?」と思われましたか?
この制度を選択すると、前半でご紹介した贈与税の基礎控除が受けられなくなるので年間110万円以下の贈与でも贈与税が発生します。
また、一度選択したら二度と撤回できないので、将来相続税の制度が変わった場合にはもしかしたら損をすることもあるかもしれません。
贈与する側の親が60歳以上でなければいけないなどの条件もありますので、詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

でも、そんなことより何より。
住宅についてだけいえば、すごく大きな違いがあります。
それは、税額を算出する根拠になる評価額が決まるタイミング
共有名義にしておいて相続した場合、相続が発生した時点の評価額が税額算出の根拠になります。
ところが、相続時精算課税制度を選んでいると、贈与を受けたとき、すなわち新築のときの評価額で税額が決まることになるんです!

これはとても大きな違いです。
なぜなら、皆さんもご存じのとおり、住宅の評価額は築年数とともにどんどん下がっていくんですから。
もしも新築後20年経って相続が発生したなら、その建物の評価額は雲泥の差といっていいほど下がっているでしょう。
その分だけ税額もまったく違ってきます。
※20年ほどで資産価値がどんどん下がっていく現在の評価のしくみがよいか悪いかは別の問題としておきましょうね。

相続時精算課税制度を選ぶ場合には、こんなこともよく考えてほしいと思います。

 

まとめ

※以下は贈与税非課税枠700万円の場合。消費税アップに伴う非課税枠拡充期間はそちらの利用を優先的に検討してください。

親御さんからの貴重な資金援助を賢く活かすためには。

①贈与税の基礎控除110万円と非課税枠700万円を活用する。
②共有名義にする or 相続時精算課税制度を適用という選択肢も検討する。

共有名義にするメリットは。
贈与時に高い贈与税を払うことなく、相続時にそのときの評価額(新築時より下がっている)に対して相続税を払うことにより税金の額を抑えることができる。

ご夫婦の共有名義はよくありますが、それに比べると、親子で共有名義にするメリットはなぜかあまり知られていません。
今回は意外と知られていない共有名義の活用を取り上げてきましたが、実際にはご家族の資産状況や建築金額、建て主さんと親御さんの出資割合などによって何がおトクになるかは人によって異なります。
詳しくは住宅会社の営業スタッフなど専門家に相談してくださいね。

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