愛知・岐阜の注文住宅・リフォーム 長久手Studio | 中島工務店

新築住宅の建具の選び方~種類と機能、造作と既製品の違いまとめ~

こんにちは、愛知・岐阜の注文住宅&リフォーム 長久手Studioです。
住宅建築のプロが納得できる家づくりのヒントをお話しするこのブログ。
今回のテーマは『室内の建具の選び方』です。

家の中で床、壁、天井に次いで大きな面積を占めるのが建具です。
木の床に同じく木の建具を合わせるのか、あるいは壁と同じ白い建具にするのか、それともまったく違う色・素材でアクセントにするのか。
どんな建具を選ぶかによってインテリアの雰囲気はずいぶん違ってきますから、お施主様が悩まれるポイントのひとつです。
また建具にも既製品と造作があります。
当社では職人が手づくりした造作建具を採用するケースが多いのですが、住宅会社によってはふだん造作建具はつくらないというところもあります。
建具を既製品にするか造作にするかは住宅会社選びにも関わってくるんです。

今日はまず、建具の種類と機能から選び方のポイントを確認。
後半では既製品と比べた造作建具のメリット・デメリットをまとめました。

 

種類(=開き方)から建具を選ぶ

建具の種類は開き方で分けられており、大きく分けて開き戸と引き戸があります。
開き戸は、一般的に「ドア」といわれるものですね。
引き戸は戸を横にスライドさせるもので、引き戸のバリエーションとして引き違い戸や引き込み戸があります。
ほかに、おもに収納などに使われる折れ戸などがありますが、今回は部屋の出入口に使われる①開き戸、②引き戸、③引き込み戸について特徴と採用する場合の注意点を見ていきましょう。

①開き戸
まずは開き戸のメリット・デメリットです。

メリット
・気密性が高く、音が漏れにくい。
・引いた戸を納めるスペースが不要なので少ないスペースで取り付けられる。
・引いた戸を納めるスペースが不要な分、スイッチやコンセントを取り付け可能な壁が増える。
デメリット
・開閉のためのドアの可動スペースが必要で、その分室内で使えないスペースが増える。
・引き戸に比べて開閉のために身体の動きを大きくしなければならず、高齢者や身体が不自由な人にとって扱いにくい。

 

マンションなどスペースが限られている場所では開き戸が使われることが多く、戸建住宅でもスペースに制約がある場所では開き戸を選ぶことになります。
引き戸に比べて音が漏れにくいため、寝室などプライバシーを重視したい場所に開き戸を選ぶケースもあります。

プランのときに注意したいポイントは開く向きです。
ドアの場所によって、内開きか外開きか、右開きか左開きかをしっかり考えておかないとドアを開けたら廊下を歩いている人にぶつかる!なんてことが起こってしまいます。
また、開いたドアに照明スイッチが隠れてしまうなんてこともないように動線をよく確認しましょう。

②引き戸
近年人気で、中島工務店でもよく採用するのが引き戸です。

メリット
・風でバタンと閉まることがないので開け放しておける。途中まで開けた状態にもできる。
・ドアのような可動スペースが不要なので部屋を広く使える。
・戸をスライドするだけで開閉できるため、高齢者や身体が不自由な人にも扱いやすい。
デメリット
・ドアに比べて気密性が低く、音がもれやすい。
・引いた戸を納めるスペースが必要。
・引いた戸を納めるスペースにはスイッチやコンセントをつけられない。

 

開き戸が開けるか閉めるかの二択なのに対して、途中まで開けておくなどの調節ができるのが引き戸のメリットです。
引き戸の場合は開き戸よりさらにスイッチやコンセントに使える壁が少なくなるので、プランのときには十分注意してください。
また、設計によりますが、3枚以上の連続した引き戸を採用する場合は開口部の構造強度を検討しなければいけないケースもあります。

③引き込み戸
引き戸のバリエーションとして人気なのが、戸をすべて壁の中に収納してしまう引き込み戸です。
戸をすべて引き込んでしまえば部屋と部屋が一体的に感じられるので、開放感を出したいときに最適です。
メリット・デメリットは引き戸と同じですが、複数枚の戸をすべて壁の中に収納する=壁厚が大きくなるため、設計デザインによっては柱、梁を太くしなければいけない場合があります(アウトセットといって、戸を壁の外に納める方法もあります)。

機能から建具を考える

もちろん部屋の出入口を開閉するのが建具の機能ですが、同時に考えたいのが換気や風通し、採光、音に関する機能です。

①換気・風通し
家全体の換気・風通しのためには、部屋と部屋を仕切る建具を開け放しておく必要があります。
引き戸ならそのまま開けておけばOK。
開き戸なら開けた戸を固定しておく器具(ドアキャッチャー等)が必要です。
プランのときにはどちらからどちらに風が抜けるのかを確認し、それぞれの戸を開けておく方法を検討しましょう。

②採光
採光は、建具のデザインに関係してきます。
リビングなど周囲に明るさを届けたい場所の戸には、一部や全体にガラスやアクリル板が使われていることがありますよね。
戸にガラスやアクリル板などを用いれば、戸を閉めていても光を通すことができます。
トイレなど中に人がいるかどうかを知りたい場所では、戸の一部に光が漏れる部分をつくっておくのも一般的です。
建具のデザインを考えるときには、光をどのくらい通したいのかも考慮しましょう。

③音
一般的に、開き戸の方が引き戸より気密性が高いため音が漏れにくいとされています。
とはいえ、音の問題をどのくらい気にするかは家族構成や間取りにもよります。
夫婦二人暮らしならお互いに音はほとんど気にならず、開閉しやすい引き戸の方がいいといったことはよくありますし、寝室がリビングなど共有スペースから離れている場合にも音はそれほど気になりません。
「うちは音に敏感だな」という場合は、間取りを考える段階からその旨を設計士に伝えておくと、建具まで含めて検討してもらえるでしょう。

 

和室の建具

もうひとつ、和室の建具を取り上げておきましょう。
和室の場合、建具も伝統的な障子と襖を用いるのが一般的です。
障子と襖の違いは光を通すか通さないかです。
どちらも木の枠に紙を貼って仕上げる建具ですが、襖の場合は襖紙(鳥の子紙・和紙)を貼り重ねて仕上げているため光を通さないのに対し、障子は薄い障子紙を1枚貼るだけなのでやわらかな光を通します。
どちらも木と紙でできているので軽いのも特徴です。

和室では外に面したところに障子が使われることが多く、洋室におけるカーテンのような役割も果たしています。
障子は先ほどお話しした光を通す建具でもあるので、和室だけでなくリビングなどにも使用します。

 

既製品と比べた造作建具のメリット・デメリット

中島工務店では、障子や襖も含め、すべての建具を手づくりすることが可能です。
造作建具のメリットはなんといってもデザインと寸法の自由度が高いこと。
空間のイメージに合った建具を設計士がデザインし、建具職人が製作して取り付けるので、既製品ではつくり出せない空間の統一感と味わいが感じられます。

具体的には、素材を選べるのはもちろん、光を通すか通さないか(どのくらい通すか)、框や桟の幅、手掛けのデザインなどをひとつひとつ検討します。
開けたとき、閉めたときそれぞれの見た目まで調節できるのも造作建具だからこそ。
例えば、開けたときに戸がすべて見えなくなるのか、手掛けが残るのかなど細かいところまで好みに合わせて決めることができます。


施工の際に、それをコントロールするのは現場監督の役目です。
引いた戸をどこで止めるのかをしっかり指示して、狙った見え方になるようにきっちり施工状態を確認します。
造作建具は、設計士・建具職人・現場監督・大工みんなの技術で成り立っているというわけです。

一方、無垢の造作建具のデメリットは建具が反るなどして開閉しにくくなる場合があることです。
無垢の木は建具になってからも水分を吸ったり吐いたりするため、数年間は伸縮が避けられません。
反ることがほとんどなく微調整もしやすい既製品との違いのひとつだといえるでしょう。
開閉しにくくなった場合は調節させていただきますが、無垢の木の手づくり建具の場合、この点はご容赦いただきたいと思います。

既製品と造作建具は将来のメンテナンスにおいても違いがあります。
既製品の場合、数年で廃番になる製品が多いため、将来のメンテナンスの際に部品がないことも考えられます。
その点では、造作建具なら何年たっても職人が対応できるので安心ですね。

 

まとめ;建具選びの進め方

最後に、建具選びの進め方をまとめます。
まずは住宅会社を選ぶ段階で、既製品のみの会社か造作建具もできる会社かを確認しましょう。
もちろん建具だけで住宅会社を選ぶことはできませんが、建具に対してどのような考え方を持っているかで家づくり全体の考え方もわかりますし、「建具も自分らしく手づくりしたい!」という場合はこの段階で対応してもらえる会社を選んでおかなくてはいけません。

設計が始まったら、建具についても最初に自分の好みを伝えましょう。
このとき、今回ご紹介したような観点からどうしたいかを伝えると設計士はイメージがつかみやすいはずです。
既製品であれ造作であれ、プランが提示されるときに建具についても設計士から提案があるはずです。
そこからは、その案をベースに自分たちの希望を伝えて詳細を詰めていくことになります。

中島工務店では、出入口に敢えて戸を設けず「のれん」を提案することもあります。
キッチンとパントリーの間、キッチンとダイニングの間などいちいち開け閉めするのが面倒なところにはのれんがちょうどいいことがあるんです。
手にお皿を持っていたりすると、スッとくぐれるのれんが便利ってわかりますよね。
のれんの長さによって向こう側をほとんど見えなくすることもできれば、人がいることがわかる程度の長さにすることもできます。
季節によってのれんの柄を変えて楽しんでいるお客様もいらっしゃって、戸とは違った良さがあります。
これから建具を考えるなら、ぜひのれんも検討してみてください。

 

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