愛知・岐阜の注文住宅・リフォーム 長久手Studio | 中島工務店

若手社員大工座談会~新卒から大工になる修行って?中島工務店の大工育成課程でがんばる3人に聞きました~

左から渡部達真さん・松村大地さん・宗定直哉さん

 

こんにちは、愛知・岐阜の注文住宅&リフォーム 長久手Studioです。
住宅建築のプロが納得できる家づくりのヒントをお話しするこのブログ。
今回は特別編『若手大工座談会』です。

中島工務店は大工育成に取り組んでおり、若手の社員大工がたくさん棟梁を目指して修行中です。
2018年度も大工志望の新卒社員が3名入社してきましたが、世間的には大工さんは減る一方。
国土交通省によると1980年にはおよそ90万人いた大工さんが2010年には半分以下の40万人にまで激減し、60歳以上の割合が3割に迫るなど高齢化も進んでいます。
また近年では量産型ハウスメーカーを中心に工場生産の部材を組み立てるだけの家づくりが多くなった結果、伝統的な大工の技術を活かす機会が少なくなり、技術の継承も課題となっています。

国土交通省資料より抜粋

 

そんな中、当社では伝統の手刻みの技を継承すべく、大工志望者を社寺部に配属して育成しています。
そう、たとえ住宅の大工志望でも最初はみんな社寺部でお寺や神社を建てながら刻みの技術を学ばなくてはいけません。
修業期間は5年。
簡単ではない大工の道を志す若手とはどんな人たちで、どんな毎日を送っているのでしょうか。
今回は入社2年目・3年目・7年目の3人の若手大工さんを長久手Studioに迎えて、その本音に迫ってみました。
※手刻みとは:機械加工ではなく大工の手で継手・仕口等と呼ばれる木と木をくっつけるための加工を行うこと。

 

かっこいい大工に憧れて~手刻みを学べる中島工務店へ

■3人の若手大工さんプロフィール
宗定直哉さん 24歳・入社7年目・神戸出身・普通科高校卒
渡部達真さん 23歳・入社3年目・大阪出身・建築系専門学校大工技能学科卒
松村大地さん 22歳・入社2年目・大阪出身・建築系専門学校大工技能学科卒
※年齢・入社年数はすべてインタビュー時点。

 

――皆さんは最初から大工志望で入社したんですよね?どうして大工になりたかったんですか。

松村 親戚に大工がいて高校のときに現場に遊びにいかせてもらったんですが、そのときに見た大工さんがかっこよくて。大工になろうと思って大工技能学科がある専門学校に進みました。

宗定 僕も大工はかっこいいなと思っていました。普通科の高校に行っていたので特に建築の知識があったわけではなく勝手なイメージですが、男らしさがあると思っていました。

渡部 僕は小学校のときに近所の建築現場で見た大工さんがかっこよすぎて!

宗定 みんな「かっこいいから」なんだ?

渡部 そりゃそうでしょ。かっこよくなかったらやってる意味ないですもん。

宗定直哉さん

 

――どうして中島工務店を選んだのですか?

宗定 最初は、当時中島工務店がやっていた「木匠塾」という専門学校に入ることになっていたんです。それが高校3年の12月に急に閉校するという連絡があって・・・。「せっかくだから中島工務店に入社しないか」と声をかけてもらって入りました。

渡部 僕は専門学校時代に中島工務店にインターンに来たのがきっかけです。

松村 僕と渡部さんは同じ学校の出身で、渡部さんの次の年に同じようにインターンに行っておもしろいなと思いました。

――ほかにも大工育成に取り組んでいる会社はありますが、中島工務店を選んだ決め手は?

渡部 木を伐るところから、乾燥・製材・加工・建築という最初から最後までやっているからです。ほかの会社も見にいきましたが、それが決め手でした。

松村 僕もほかの会社にも行きましたが、刻みをやっているところが少なくて。木をちゃんと扱っているところに行きたくて中島工務店を選びました。

渡部達真さん

 

刻みから現場へ~技術を順に身につけていく

――入社後はどんなステップで勉強していくのですか。

宗定 僕のときは、最初は社寺工場で鑿(のみ)や鉋(かんな)を使って刻みを覚えるところから始まりました。ある程度できるようになったら現場へ行かせてもらえましたが、何年かはひたすら刻み作業です。全工程の中の刻みだけ。ひとつの現場で刻み作業をして、終わったらまた次の現場で刻み作業。それを何年かしてから鴨居を入れるような仕事をさせてもらえるようになりました。

渡部 僕が入社したときは岐阜公園三重塔の修復工事という大きな現場があって社寺部全体が慌ただしくしていたので、1年目はほとんど刻みもやっていません。一日中瓦を運んだりしてました。三重塔の二重分くらい運んだ(笑)でも人生の中のたった1年じゃないですか、全然かまいません。2年目に初めてちゃんと刻みをやらせてもらって、今はバンバンやらせてもらっています。ありがたいです。

――建築業はどうしても現場に左右されますよね。どんな現場がどのくらいあるかによって若手の指導にも影響せざるを得ないのは理解できます。松村くんはどうでしたか。

松村 工場で刻みもやりますが、1年目から現場にも入っています。庫裏(くり/住職の住まい)ですが、最初から最後まで現場に入らせてもらいました。

宗定 僕らが4年目くらいのときに「刻みが終わったら次の現場」ではなく、ひとつの現場に最初から最後まで入らせてほしいと上司にお願いしました。その方が刻みから造作、仕上げの流れがわかりますから。

渡部 流れがわかると次につなげられます。流れの中で自分ができるところとできないところがわかるので、できないところを先輩などに聞いて次につなげていく。

松村大地さん

 

――宗定くんは高卒でまったくの未経験で入社しましたが、実際にやってみてたいへんでしたか。

宗定 専門学校卒の人と比べると知識には差がありますが、技術的な差はそれほど感じませんでした。会社からも入社前に「会社できちんと教えるから特に勉強してこなくていい」と言われましたし。ただ、入ってすぐ、いきなり柱を削ってみろといわれたときは驚きました。「僕がですか?」って言ってしまったくらい。

――端材で練習するとかじゃなく、実際に建築に使う柱のかんながけを指示されたということ?

宗定 そうです。もちろん最初は建物が完成したら見えなくなるところからだし、仕上がりがよくなければ手直ししてくれますが、いきなりそんな仕事を任せてもらえると思わなかったので驚きました。ほかの会社でどうなのかはわかりませんが、先輩が責任を持ちながら、若手にもいろいろやらせてもらえる会社だと思います。

 

手刻み・カタチに残る・お客様が喜んでくれる~大工の仕事のおもしろさ

――3人とも大工にかっこいいというイメージを持って入社したわけですが、実際自分がやるようになってどう感じていますか。

渡部 最高です。

松村 自分のやりたいことをやれて楽しいです。鉋や鑿を使って、手で刻んで。そこはすごくありがたいし楽しいなと思います。

宗定 僕もすごく楽しい。任される仕事が増えれば増えるほどうれしいです。僕より少しできる仕事の幅が広い人たちがいて、その人たちの仕事を「そんなことやらせてもらってるんや」と思いながら見ていて。自分の番がきたときには「これやらせてもらえるんだ!」っていう喜びがあります。

――大工さんの仕事のココがおもしろい!というところを教えてください。

松村 木に触れることができて、自分でものづくりできることです。

渡部 手で刻めるのはすごくおもしろい。自分でつくっていく段階を見られるんです。完成したものを見るのとは全然違って、すごくおもしろい。

宗定 自分でつくったものがカタチに残って、それでお客様が喜んでくれるところです。僕たちの仕事は木と木がぴったりくっつくところを見せることなんですが、それがうまくいくとやりがいがあります。

 

やりがいはあるけれど覚悟が必要な仕事~大工志望の人へメッセージ

――これから大工になりたいという人、例えば高校生がいたとしたらどんなアドバイスをしますか。

宗定 安易におすすめするとは言えません。

――おもしろくてやりがいがあると感じているのに?

宗定 やりがいはありますが、現実をみるとキツイものもあります。まず、修業期間ですから待遇がいいとはいえません。最初に基本的な道具は支給されますが、それ以上にほしいものがあると自分で買うことになるので出費が嵩むこともあります。

渡部 朝も早いし、休みも少ない。特に修行中は1日でも休むとそのあいだにやったことがわからなくなることがあるので休まないようにしています。

宗定 次の日の仕事に支障がないようにと思うと、夜仕事が終わってからも刃物を研いだりしていますし。事務職などに比べて、そういうたいへんさはあると思います。

松村 その人が仕事に対して何を求めているかじゃないですか。お金や安定を求めているんならほかの仕事に就いた方がいいかもしれません。僕はつくることが好きなので「つくりたい」という想いで大工になりました。そういう人が大工に向いているんじゃないかと思います。

ーー木やものづくりが好きな人にとってはとてもやりがいがある仕事だけれど、覚悟も必要ということですね。

宗定 修業期間が長くて一人前の大工になるまでがたいへんですから。そこに対する覚悟は必要だと思います。

 

これからの目標~棟梁になる!

――2年目・3年目・7年目ということでまだしばらく修行が続きますが、将来的にどうなりたいと思っていますか。

渡部 早く棟梁になって独立したい!いま教わっていることと自分の考えをうまく組み合わせて、自分なりのやり方で自由にやるのが目標です。

松村 僕も独立したいという気持ちはあります。僕はもともと住宅の大工志望ですが、今やっている社寺の仕事のおもしろさもあります。将来的には両方できたらいいなと思います。

宗定 社寺の棟梁になりたいです。社寺って屋根が反ってるんですが、その反りは原寸図をかいて決めていきます。少し前に初めてやらせてもらいましたが、すごく難しい!まったく理解できません。それができないと社寺の棟梁にはなれないので、まだ先は厳しいなと感じています。

――伝統技術を受け継ぐからこその難しさが伝わってきます。本日はありがとうございました。3人が棟梁になる日を楽しみにしています。

3人にはモリコロパーク春まつりでかんながけ体験や木工教室にも協力していただきました

 

住宅の大工歴20年!ベテラン大工さんインタビューもぜひご覧ください。

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