愛知・岐阜の注文住宅・リフォーム 長久手Studio | 中島工務店

IoT住宅ってなに?スマートハウスとの違いや普及の現状、数年先に対応するための準備などまとめ

 

こんにちは、愛知・岐阜の注文住宅&リフォーム 長久手Studioです。
住宅建築のプロが納得できる家づくりのヒントをお話しするこのブログ。
今回のテーマは『IoT住宅』です。

2010年代に入ってスマートハウスという言葉が急速に普及し、続いて2016年には大手ハウスメーカーがZEH仕様の商品を一斉に発売、さらに2017年からはIoT住宅への取り組みが本格化。
今、住宅を取り巻く先端技術は目覚ましいスピードで進歩しています。
次々と新しい技術や概念が登場するので、それぞれの言葉の定義や具体的にどんな住宅でどんな暮らしができるのかをきちんと説明できるかというとプロでも意外と難しかったりします。
下のグラフは「新建ハウジング」という業界誌が行った工務店アンケートの結果です。

IoT住宅を「深く理解している」とした工務店はわずか11.8%、「ある程度は理解している」が6割を占めています。
一方で、お客様からIoT住宅について質問があるかというと、こちらも6割以上が「ない」と回答。
IoT住宅は今のところお客様にも工務店にもまだまだなじみがないといえそうです。

とはいえ、今後、住宅のIoT化は急速に進むと考えられています。
急速に進むということは、今ないものが数年後には当たり前になっているかもしれないということ。
住宅は一度建てたら簡単にはやり直せませんから、この変化にどのように対応していくかはひとつの課題です。
今日は住宅と住生活関連のIoT化の現状を確認し、国土交通省の資料なども踏まえながらどのように備えていくとよいかを考えてみます。

なお、今回取り上げるのはあくまで数年先程度の近い将来のお話。
10年あるいはそれ以上先の技術の進歩は見通すのが難しく、規格そのものが変わっていく可能性も十分あります。
そのため現実的に短いスパンでしか対応策を考えることができませんが、国土交通省も既存住宅にIoT機器を後付けできるようにすべきとしているため、今後の動きに期待したいところです。

 

IoTとは、IoT住宅とは

IoT【アイ・オー・ティー】とはInternet of Things、日本語では「モノのインターネット」と訳され、身のまわりのあらゆるものがインターネットにつながることをいいます。
高齢の親が電気ポットを使うとその使用状況が離れて暮らす子どもにメールで届く・・・という電気ポットメーカーのCMを見たことがありませんか?
“みまもりホットライン”という安否確認サービスですが、これはポットをインターネットにつないだことによって実現したしくみです。
外出先からお風呂を沸かしたり、エアコンのスイッチを入れたりといった家電の遠隔操作もIoTの一例としてなじみがあるのではないでしょうか。
今後IoT市場は飛躍的に拡大すると予測されていて、経済産業省もIoT社会に向けた取り組みに力を入れています。

では住宅分野におけるIoTの状況はというと。
先ほど例に挙げた家電のIoT化も住宅にまつわる動きの一部ですし、2017年には国土交通省の「次世代住宅プロジェクト」(サステナブル建築物等先導事業[次世代住宅型])が始まったり、暮らしに関わる様々な業界の企業100社以上が集まって「暮らしのIoT」に取り組むコネクテッドホームアライアンスが設立されるなど、IoT技術の活用による住宅や住生活の質の向上への期待が高まっています。

よく挙げられるIoT住宅のイメージはこんな感じ。

朝決まった時間になるとカーテンが自動で開き、照明やエアコンがONになる。
出かける準備ができて「行ってきます」というとすべての電源が自動でOFFに。
夕方、陽が沈むと住人が帰宅していなくても自動でカーテンが締まり照明が灯る・・・。

 

AI(人工知能)が住人の生活パターンを学習することによって、こうした制御を自動で行うようになるというものです。
自宅にメイドさん(orイケメン執事)がいるようなイメージだそうです。

 

IoT住宅とスマートハウスの違い

次にIoT住宅とスマートハウスの違いを確認しておきましょう。
IoT住宅に先駆けて2010年代初めから普及が始まったスマートハウス。
日本では特に大手ハウスメーカーが太陽光発電や蓄電池を設置しHEMSでエネルギーを賢くコントロールする家をスマートハウスとして売り出したため、そういったエコ住宅をスマートハウスということが多くなっています。
こんなイメージです↓↓↓↓
※HEMS(Home Energy Management System)とは家庭で使うエネルギーを節約するための管理システム。エネルギー消費量や太陽光発電の発電量などをモニターで見える化したり、使用量を自動制御する。

最近ではエネルギー制御だけでなく、次にご紹介するようなIoT機器を取り入れた住宅もスマートハウスというようになっていますので、ほとんど同じ意味で使われるようになっていくかもしれません。

 

IoT家電のいま~スマートリモコンやスマートロック

住宅と生活まわりでIoT化が最も進んでいるのが家電です。
まずはIoT家電の現状を見てみましょう。

外出先からの遠隔操作はもう定番!
2018年上半期までに比較的普及していて、簡単に購入したり後付けで対応できたりするのはリモコンで操作できるもの。
エアコン、照明、給湯器(お湯張り機能)、テレビ、HDDレコーダーなどは最近の機種であれば外出先からスマホアプリで操作できるものがたくさんあります。
ただ、スマート家電を謳っていても「スマホで操作できる」だけが特長の製品も見られます。
今ちょうど生活の質を向上させてくれる製品が次々登場しているところなので、買い時かどうかはよく見極めることをオススメします。
そんな中、比較的IoTで暮らしが変わったと実感できるとしたら、冷蔵庫でしょうか。
シャープのCOCORO KITCHENはAIと連携してレシピやよく買う食材を定期的にお知らせしてくれますし、LGのSmart Instaviewはレシピ検索はもちろん、庫内のカメラで食材の在庫確認ができたり、足りない食材をネット注文できるなどIoTで暮らしが変わったという実感を得られそうです。

遠隔操作だけならスマートリモコンで十分かも
家電などを外出先から操作したいだけなら、本体が遠隔操作仕様になっていなくてもリモコンで操作できるものならスマートリモコンでだいたい制御できます
スマートリモコンとはいろいろな家電の赤外線リモコンの信号を端末に覚えさせてひとつのリモコンで操作できるようにするもので、スマホアプリで外出先からも操作できます。
製品としてはeRemoteNatureRemoMagicCubeスマート家電コントローラあたりがメジャーなようです。
製品によっては今年急速に普及が進んでいるスマートスピーカー/AIスピーカー(Amazon EchoGoogle Home)とも連携できます。

画像はeRmoteサイトより拝借

 

スマートキー、スマートロックも普及中
スマートキー/スマートロックも普及が進んでいます。
触れるだけ、スマホやカードをかざすだけでカギを開け閉めできるものや、リモコンを持っていれば近づくだけで開錠できるものもあります。
車のドアでは一般的になっている機能ですね。
こちらも最近の製品なら玄関ドア本体に組み込まれていますし(LIXILさんのこういうやつとか)、後付けできるスマートロックもいろいろ市販されています。
後付けならQrioNinjaRockあたりが使いやすそうです。

Qrio  画像はQrioサイトより拝借

 

スマートリモコンやスマートロックに加えてネットワークに接続できるスマートコンセントなども用意してGoogle HomeやAmazon EchoといったAIスピーカーと組み合わせれば、家の中のいろんなものが音声で動かせるようになりちょっと今までとは違う暮らしが体験できそうです。

 

住宅のIoT化に備えて~今建てるときにできること

国土交通省のIoT技術等を活用した次世代住宅懇談会では、IoT技術を導入するにあたり住宅・住宅生産において特に配慮しておくことを取りまとめています。
詳しい資料はコチラをご覧いただくとして、カンタンにまとめると。

●手入れや掃除がしやすい造りにすること、設備機器をメンテナンスしやすいように配置すること。
●家族・世帯構成の変化に応じて間取り・レイアウトが変更しやすいこと。
●高齢者世帯の住宅における通信環境確保。
●コンセント数の確保、配線容量(空き配線を含め)の確保。
●外壁は無線通信を遮断し、内壁は透過しやすいものにすること。
●高断熱住宅の普及や建具の自動化への対応。
●住宅設備を住宅情報に紐づけた情報管理。
●設備、配管・配線を含む図面情報。
●分譲マンションの共用部では機器更新費用が長期修繕計画・修繕積立金に影響するという認識。
●設計・提案やアフター対応ができる人材の確保。
●情報弱者への人的サービスができる人材の確保。

 

手入れやメンテのしやすさ、情報管理、アフター対応などは住宅会社を選ぶときやプラン・設計のときにも考えておきたいところです。

これを踏まえつつ、工務店の立場からさらにお話しするとしたら。
構造など後から手を加えるのが難しい部分はあらかじめ考えておきたいということでしょう。

①床をフラットにしておこう
バリアフリーなどの目的ですでに床をすべてフラットにしている住宅は多いと思います。
IoT住宅ではロボット掃除機のように家の中を自由に動き回る機器も増えていくと考えられますから、床をフラットにしておくとよいでしょう。

②引き戸にしておこう
上の国交省の資料にもありますが、IoT機器が家の中を自由に動き回るためにドアは自動化されると考えられています。
既存のドアを後から自動化する装置はいくつか市販されていますが、今のところ引き戸を前提にした製品が多いようです。
開き戸(ドア)を後から引き戸にすることもできますが、引いたドアを収めるスペースが必要になるのでどこでも引き戸にできるとは限りません。
新築のときに引き戸で計画しておくと自動化には対応し易そうです。

AIスピーカーなどとセンサーでつながった機器が増えていくので、WiFiやBluetooth、ZigBeeなど住宅内の無線通信環境が重要になってきます。
が、こちらはどんどん新しい規格ができているので今の時点で考えてもあまり意味がなさそう。
家の中を無線が飛びやすいようにつながりのある間取りにしておくとよい、というくらいでしょう。

住宅と住生活のIoT化はこれからが本番です。
どんな暮らしが実現していくのか楽しみにしながら、情報収集など準備も整えていきましょう。

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